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2010/01/19(火)

●おとこ!


これはうちの母親の話なんだけど、うちの母親は普通の人よりも、生活のリズムが早い。

夜メシは夕方の4時半~5時とかに食べるし、夜は8時半には寝る。

8時半過ぎにピアノを弾いたり、階段をかけ上がろうもんなら、「ちょっとアンタ! 何時だと思ってんの!!」と叱られてしまう。自分にとっては、「まだ8時半なんですけど……」って感じだ。

先週のある日、そんな早寝の母親が夜の10時ぐらいに自身の部屋で突然叫びだした。聞いてみると、「おとこ! おとこ! おとこ!」と叫んでいる。

「おとこ! おとこ! おとこ! おとこ!」

……めちゃめちゃこわい。普段8時半に寝る母親が、10時過ぎにいきなり「おとこ!」と叫びだすという、大事件勃発。

何をどう想像してみても、その行為に必然性を見出すことができない。

とりあえずこわいので、しばらく無視をしつつ身を潜めていると、その叫びは絶叫に変わった。

「……男ー!! 男ー!!」

……こわい。こわすぎる。一体何が起こったというのか。母親は何かに取り憑かれたのか。

意を決して、状況を確認しに行くことにする。

自分の部屋と母親の部屋は、それぞれ2階にある。勢いよく飛び出して何かあったらこわいので、できる限り音が立たないよう、そーっと自分の部屋の扉を開く。

廊下も足音が聞こえないよう忍び足で、ゆっくりと母親の部屋に近づいていく。

そして、母親の部屋の前に着いた。中からは依然として、叫び声が聞こえる。

「……どうした?」

小さな声でそう聞いてみると、叫び声は止まった。少しの間を置いて、「入っておいで」という声が聞こえた。

……いよいよこわい。自分は「……どうした?」と聞いたのであって、入室許可を求めた訳ではない。

逃げ出したい気持ちを押さえつつ、そーっと、母親の部屋の扉を開けるとそこには、Nintendo DSを片手に「性別を聞かれたんだけど、音声認識がうまく反応してくれないんだ」と口をとがらせる母親の姿があった。

「知るかー!!」

めずらしく叫んだ。それでもきっと、母親の部屋をあとにする自分はきっと、安堵に包まれた表情をしていたに違いない。

もう、本当にびっくりする。

夜中に「おとこー!!」と叫びだす母親。狂気があふれだしている。

そもそも音声認識だとしたって、母親は男じゃないし(笑)

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